これからの時代を生き抜くために
"モノが売れない"と言われ始めて、
どのくらいが経ったでしょうか。
こうしたモノが売れない時代には、
作家、つまりストーリーのチカラが活躍します。それはなぜなのか、を語りましょう。
戦後から考えてみましょう。
1.モノの時代
戦後はモノが絶対的に足りませんでした。
活躍できるのは"すぐに供給できる企業"でした。モノを用意することが難しかったので、それができるだけですごかった。
それが、"モノの時代"です。
2.モノ+質の時代
ただ、あっという間にそのような企業の優位性は崩れて、質の高いモノを作れる企業が勝つようになります。
トヨタやホンダ、
今の日本を代表するような企業が
活躍します。
ここは、"モノと質の時代"です。
3.モノ+質+デザイン+安さ
次はどうなったか。
人は、すぐに現状に飽きて
満足しなくなります。
質もデザインもいいモノがありふれて、
それだけだと差別化できなくなった。
さらに"安い"という特徴が加わったのが、
2000年代です。
ユニクロは、"モノと質とデザインと安さ"を兼ね備えた象徴的な企業です。
4.心が満たされるということ
そして、2010年代は、どんな時代か。
安くなり、食だけでなく、
モノも飽和状態になってしまいました。
"モノがあれば、幸せになれるはず"
といった幻想が通用しなくなってしまった。
人々が求めているのは、"心が満たされること"だと気づき始めたのです。
では、人々の物欲が減るなかで、どうすると心が満たせるのでしょうか。
"共感"がキーワードだと考えます。
"背景にあるストーリーに共感するからモノが欲しい"という時代になりました。
実際の経験談を発信することで、ファンを獲得している人は少なくありません。
よってこれからは、デザイナーがさまざまな産業に入っていったように、作家と編集者の能力がどんどん必要となっていくでしょう。
5.ストーリーを売る時代
質の次は"デザインの時代"です。
ペットボトルが捨てやすい、
"い・ろ・は・す"が売れています。
"い・ろ・は・す"には、デザインと同時に"ストーリー"も入り始めています。
"環境に優しい"という情報が付加されているのです。
6.ファンと一緒に作品を作る時代
発展途上にある文化圏では、
世間は、
"教える側"と"教えられる側"
"見せられる側"と"見せる側"
と分かれています。
ビジネスも、教育も、スポーツも、なんでもです。
引いた目で見ると、この2つの垣根を越えて、一緒にひとつの作品を作る、そういうサービスが増えていますね。
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まとめ
ITやテクノロジーの発展で、物理的な距離が縮まってきています。
ひとつの捉え方では、世界は小さくなっているとも考えられます。
ちいさい世界のなかで、
いかに心的な距離を縮めていくストーリーを
構築していくか。
これが時代を生き抜くヒントなのだと
考えます。